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【マンションの建て替えは儲かる?】築年数、建築期間、同意数、容積率など気になる情報まとめ

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マンションの建て替え

2020年に差し掛かって、都内のマンションの多くが建て替えの節目を迎えています。

建築費用、期間、住民の負担金など、何かと不安の多い建て替えですがマンションを購入した以上はいつか直面する問題です。

 

そこで今回は建て替えに関する気になる疑問を、項目別に分けて解説していきます。

建替は儲かる?

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建替では大幅に収益が上がることがあります。

例えば、ボロボロの3階建て築古マンションから、ピカピカの20階建てマンションに建替が決まれば、建替後のマンションは当然ながら高額で売却できますよね?

 

「そんなタワーマンションへの建替をしたら建築費が高くなりすぎるのでは?」と思いますが、容積率の余りがあれば区分所有者の負担金はそれほど大きくありません。

容積率緩和されていると資産価値が◎

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容積率とは、土地に対する建物の合計床面積の比率です。

例えば、100㎡の土地に、床面積100㎡の平屋を建築した場合の容積率は100%となります。この建物が、2階建になれば200%、3階建になれば300%といったような認識で大丈夫です。

 

この容積率が緩和されると土地の価値は大きく上昇します。

まず、マンションの建築当時には200%が容積率の上限であり、2階建しか建築できなかったとしましょう。しかしながら、数年経った後に容積率が600%まで緩和された場合、その土地は現状の約3倍の規模の建物を建てることができます。

 

このようなケースで建て替えを行えば6階建から2階建を引いて、4階建分の住戸を分譲販売することができます。そうなると、大幅に収益が生まれるため、建て替え費用にそれを充当することができます。

そのため、運が良ければほぼ無償で新築マンションを手に入れることができるんですね。

 

容積率緩和と建て替えの関係性についてもう少し気になった人は、「渋谷区代々木のニューステイトメナー」や「千代田区の新丸の内ビルディング」について調べてみるといいと思います。

ニューステイトメナーは建て替え前、新丸の内ビルディングは建て替え後なので比較してみるのも面白いかもしれません。

建替の成功例

マンション建替例を紹介していきます。↓

①マンション建替事業の実績 | 三菱地所レジデンスのマンション建替え|三菱地所レジデンス株式会社

②実績|三井不動産レジデンシャルのマンション建替え

③【野村不動産】マンション建替え実績

 

中でも、三菱地所レジデンスの藤和西浅草コープを種地とした浅草タワーはその戸数規模がなんと7倍でした。

もともと総戸数100戸程の11階建てのマンションが、700戸弱の37階建てのタワーマンションに生まれ変わったのです。

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築年数は何年ぐらいから建替が検討できる?

マンションはRC造(鉄筋コンクリート造)であり、その躯体は約70〜100年ほどは保つと言われています。しかしながら、都内で最も古い四谷コーポラスや柏木アパートですら、まだ築60数年なので仮説の域です。

 

建替時の築年数は平均すると築30〜40年の間で多く行われています。

少し調査記録が古いのですが、2014年に行われた東京カンテイの「建替事例調査」によると東京のマンションの建替時期は築40年が平均でした。

 

そのため、RCの耐用年数とは関係なく建替は行なわれています。60年経っても現役で居住できるマンションが残っていますので、建替するかどうかは区分所有者と収益性次第なところがあります。

決議に必要な同意数は?

建て替え決議のためには、区分所有者の5分の4の合意が必要です。

また、棟内で一人の区分所有者が複数戸を所有している場合は合わせて1票としてカウントされます。

 

※単棟、連棟の違いで同意の割合は多少変化します。また、土地が借地権だったりとイレギュラーな場合以外は、区分所有者の5分の4の同意さえあれば建て替え決議は通ります。

建て替えにかかる工事費用の相場は?

RC造(SRC造)のマンションは、新築費が建物坪70〜100万円程はかかります。

つまり、建物全体の坪数が100坪程であれば、約7,000万円〜1億円ほど建て替え費用がかかる計算になります。

 

その他、建築費用に影響するのは、

  • マンションのグレード
  • 前面道路の状況
  • タワーなどの高層建築
  • 設計・施工会社

などが挙げられます。

 

億ションと呼ばれるような高級嗜好のマンションは当然ながら工事費が上がります。また、前面道路が狭かったり、資材の搬入経路が確保しずらいような場合も作業員の人工が増えるために人件費が増額されます。

タワーマンション等の高層建築になると特殊なクレーン、足場費用が必要になりますから、その点も加味すると坪150万程までかかるケースも珍しくありません。

最後に設計・施工ですが、三井分譲や長谷工施工のように大手ブランドが関わると多少の影響があるでしょう。しかしながら、大手ブランドマンションは売却時も高値がつくので大きな心配はいらないかもしれません。

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竣工までにかかる期間は?

建て替えの大まかな流れは、

  1. 建替組合の結成
  2. 5分の4の賛成で決議
  3. 施工会社とプランを作成
  4. 権利関係を移転&引越し
  5. 着工
  6. 竣工
  7. 入居

となっています。

 

おおよそ建替の話が上がってから竣工まで、5〜10年ほどの期間がかかります。

建て替えるマンションの規模や階数にもよりますが、着工から竣工までの純粋な建築期間だけで言えば約1年程ですね。15階建以上のタワーマンションになってくると、建築期間は2年近くまでかかることもあります。

そのため、建築中の引っ越しで賃貸に住む期間は大体1〜2年前後のイメージです。 

建替決議を通すのは難しい? 

現状、建て替え決議を通すことは難しいです。

一時負担金を区分所有者が支払えなかったり、地価が安すぎてディベロッパーが余った住戸を分譲しても収益の回収を見込めない等の理由から決議まで結びつかないことがほとんどです。

 

国土交通省の全国マンション建替調査によれば、2019年に建替完了したマンションは僅か161件程とのことです。↓

住宅:マンションに関する統計・データ等 - 国土交通省

 

また同調査によれば、築30年を超えるマンションは全国に約200万戸以上あるため、建替決議を通すことがいかに難しいかわかりますね。

建替自体が不可能なケース

基本的に建物は、土地が道路に面していなければ建築基準法により建築することができません。

加えて、面している道路の幅員が狭い場合は容積率が制限されてしまいますので、現在と同規模の建替が難しいケースもあります。このように接道や容積率に問題があるマンションは、既存不適格や再建築不可建物と呼ばれます。

 

当時の建築基準法では適法でしたが、現在の建築基準では違法とみなされているような物件ですね。

既存不適格物件の建替となると現在の規模より建物が小さくなりますし、余りの住戸を分譲して建替費用を賄うといったことができないため、区分所有者の負担は大きくなってしまいます。